PS 1000pieces 401-☆401ひとりいるまに きりがさすよに かわくふしどに しぐれふるよに 「霜さえて かれゆく小野の をかべなる ならのひろ葉に しぐれふるなり」 2014.11.28 ☆402 くらがりにきく ふゆのつちの香 くらがりにあく みえぬ先おう瞳 「ねざめして たれか聞くらん このごろの 木の葉にかかる よはの時雨を」2014.11.28 ☆403 つめたきあめの はだをさす夜に つめたきあめの こころさす夜に 「をとにさへ たもとをぬらす しぐれかな まきの板屋の よはのねざめに」2014.11.28 ☆404 かさりこそりと おとずれるおと ひとりこそなれ ききわけるおと 「まばらなる まきの板屋に をとはして もらぬしぐれや 木の葉なるらむ」2014.12.08 ☆405 きいてはいない きいてはいない ひととあるなら みえてはいない みえてはいない ひとりあるなら 「木の葉ちる とばかり聞きて やみなまし もらでしぐれの 山めぐりせば」2014.12.08 ☆406 わたしくもれば そらもくもるの なみだかよえば くももかかるの 「ひとりねの 涙やそらに かよふらん しぐれにくもる 有明の月」2014.12.08 ☆407 ゆめのいたみの のこるうつつは ゆめのしぐれの かわくうつつは 「うたたねは 夢やうつつに かよふらん さめてもをなじ 時雨をぞ聞く」2014.12.08 ☆408 ふゆをつげる 小さきつぶの かみにひかる 小さきつぶの 「山めぐる 雲のしたにや なりぬらむ すそ野のはらに しぐれすぐなり」2019.12.17 ☆409 いるのにいない くもにかくれて いないのにいる くもにまぎれて 「しぐれゆく をちの外山の 峰つづき うつりもあえず 雲がくるらむ」2019.12.17 ☆410 「あらしふく 比良のたかねの ねわたしに あはれしぐるる 神無月かな」 ☆411 くれぬくれぬと 鳴くかしわぎよ 舞えどまえども すくみやまぎよ 「み山べの しぐれてわたる かずごとに かごとがましき たまがしはかな」2020.01.11 ☆412 この葉のあとに 散りのこるもの なみだのあとに 紛らされるもの 「木の葉のみ ちるかと思ひし しぐれには 涙もたえぬ 物にぞありける」2020.01.11 ☆413 つめたきあめに みぼねこごえて つめたきこえに こころこごえて 「ふりはへて 人もとひこぬ 山里は しぐればかりぞ すぎがてにする」2020.01.11 ☆414 きりづまつたう あめのしむいろ のきばにみえる うすぎぬのいろ 「しぐれつる 真屋の軒端の ほどなきに やがてさし入る 月のかげかな」2020.01.11 ☆415 いくどなみだを おとしていても にじまぬもじを ながめていても 「たまづさに なみだのかかる 心ちして しぐるる空に 雁のなくなる」20221208 ☆416 とおくにきいてた あまおと はおと おきてもみえない あまおと はおと 「峰ごゑに ならの葉つたひ をとづれて やがて軒端に しぐれ来にけり」20221208 ☆417 ただそのおとを みているだけで ただそのこえに ふれてるだけで 「あか月の ねざめにすぐる しぐれこそ もらでも人の 袖ぬらしけれ」202212.08 ☆418 このひとときを おわらせるかぜ このひとときを とわにするかぜ 「ちりはてて のちさへ風を いとふかな もみぢを葺ける み山べの里」20221208 ☆419 ひとのすくなに ぼくはすくわれ ひとのまどおに ぼくはすくわれ 「みやこだに さびしさまさる こがらしに 峰の松風 思ひこそやれ」20221208 ☆420 浮く舟のあと 匂いたつよに うき恋のあと 薫りなきよに 「あさぼらけ 宇治の川霧 たへだへに あらはれわたる 瀬々の網代木」2015.01.04 ☆421 やまにあそぶは やまびとを映し うみにあそぶは うみびとの現し 「やかた尾の ましろの鷹を ひきすえて 宇陀の鳥立ちを 狩りくらしける」2015.01.04 ☆422 雪中に まなこ 開いて 暗中に ひかり 捉えて 「ふる雪に 行方も見えず はし鷹の 尾ぶさの鈴の おとばかりして」2015.01.04 ☆423 とびたつ鳥を のがさぬよに おりたつ閃を のがさぬよに 「夕まぐれ 山かたつきて たつ鳥の 羽をとに鷹を あはせつるかな」2015.01.04 ☆424 夜そめるのを まちくらして 恋ふけるのを まちくらして 「妹がりと 佐保の川べを 我ゆけば さ夜かふけぬる 千鳥なくなり」2015.01.19 ☆425 つき映えの 夜の終りに なぎ広ろぐ 恋の終りに 「須磨の関 ありあけの空に なく千鳥 かたぶく月は なれもかなしや」2015.01.19 ☆426 とび伝うゆえに 身はやすらいで おわれるゆえに こころさめなく 「岩こゆる あらいそ波に たつ千鳥 心ならでや 浦つたふらむ」2015.01.19 ☆427 ひとりすごせば 霜夜のはてなく ひとりすごせば 文夜のはてなく 「霜さえて さ夜もなが井の 浦さむみ あけやらずとや 千鳥なくらん」2015.01.19 ☆428 たゆたうあしの 葉先にまどろみ むすばるしもの 刃先にまどろび 「霜がれの 難波のあしの ほのぼのと あくるみなとに 千鳥なくなり」 2015.02.02 ☆429 ふたはねかわし こころやすめて ひとはねおおい わがみやすめて 「かた身にや うわ毛の霜を はらふらん とも寝のおしの もろ声になく」2015.02.02 ☆430 うきくさの生とおくみて あしもとの崩れしらずに かたきちに足たつとみて みふるわす揺れしらずに 「水鳥を 水のうゑとや よそに見む われもうきたる 世をすぐしつつ」2012.01.09 ☆431 おもいくらべの ことばかわして さるひとのせに はじめてかたる 「水鳥の たまもの床の うきまくら ふかき思ひは たれかまされる」2012.01.13 ☆432 月あびまちて一人 肌さすよわき切先 空みつたちて一人 身をとかすものは 「このごろの 鴛のうきねぞ あはれなる うわ毛の霜よ したのこほりよ」2012.01.07 ☆433 たのしき ひとりね うきよに ただよい うえねば ひとりね こいなど せずとも 「難波潟 いり江をめぐる あしがもの たまもの舟に うきねすらしも」2012.01.17 ☆434 こいのはじめに きるべきころも あいのおわりに おくべきつるぎ うきねのとこは まだみだれんか 「をしどりの うきねの床や あれぬらん つららゐにけり 昆陽(こや)の池水」2012.01.22 ☆435 このてにのこる あかきこころよ このせにやどる あをきひかりよ 「かものゐる 入江のあしは 霜がれて をのれのみこそ あを葉成けれ」2012.01.04 ☆436 おれてもおれても 哭くこえはかれず ふしてもふしても 於くしもをといて 「をく霜を はらひかねてや しほれふす かつみがしたに 鴛のなくらん」2012.01.04 ☆437 なみのかずほど うまれていても みずのつぶほど こころおいても 「あしがもの すだく入江の 月かげは こほりぞ波の かずにくだくる」2013.01.12 ☆438 うすきこおりの まくをかさねて つきはこよいも 舞い降りて潜む つきはこよいこそ まいおりてひそむ 「夜をかさね むすぶこほりの したにさへ 心ふかくも すめる月かな」2013.01.12 ☆439 ひかりはどこへ 行ったのだろう たなごころには 月がのこるのに 「いづくにか 月はひかりを とどむらむ やどりし水も こほりゐにけり」2013.01.20 ☆440 つめたきみずに ふれられるまに いそがぬきみが くちはてぬまに 「冬くれば ゆくてに人は くまねども こほりぞむすぶ 山の井の水」2013.01.21 ☆441 しらしらとすごせば くもりはてるまで空 さえざえとひかれば 熾きやどるのよ君に 「月のすむ 空には雲も なかりけり うつりし水は こほりへだてて」2013.01.21 ☆442 きみをかざしてみれば すべてかがやくよそら きみをすかしてみれば すべていただくよかげ 「つららゐて みがけるかげの 見ゆるかな まことにいまや 玉川の水」2013.01.26 ☆443 ぱらぱらちるの わたしのこころ はらはらみるの きみのあしさき 「月さゆる こほりのうゑに あられふり 心くだくる 玉川の里」20123.01.26 ☆444 思いおこせとかぜがなく おまえはひとりなのだと 忘れさるなとかみがなく おまえとひとつなのだと 「さゆる夜の まきのいたやの ひとりねに 心くだけと あられふるなり」2013.02.04 ☆445 まだ知らなかったのだ ひと夜で君が変るのを まだ憶えなかったのだ 無限に歩みが変るのを 「朝戸あけて 見るぞさびしき 片岡の 楢のひろ葉に ふれるしらゆき」2013.02.04 ☆446 みえるような気がするの あなたが白くそまるのが わかるような気がするの わたしに風がとおるのが 「夜をこめて 谷のとぼそに 風さぶみ かねてぞしるき 峰のはつ雪」2013.02.12 ☆447 この夜のふかさに 手をのべてごらん かの夜のけしきに 身をむけてごらん 「さえわたる 夜半のけしきに み山べの 雪のふかさを そらに知るかな」2013.02.12 ☆448 このよに幸いあふれるのなら わがみを通しひろがるものを このよの白きゆきをあつめて わがてに降ろしまたながれん 「消ゆるをや みやこの人は をしむらん けさ山里に はらふ白雪」2013.02.17 ☆449 ゆきのなかにも はなはありけり きみのうちにも はるはありけり 「しもがれの まがきのうちの 雪見れば 菊よりのちの 花もありけり」20230128 ☆450 碧き月より 舞いおりて 黒き髪より 立ちこめる 姿は幾たび 変わろうと 「たとへても いはむかたなし 月かげは 薄雲かけて ふれるしら雪」2013.02.21 ☆451 きみがあとを 辿りたいのに 年月のおりは あまりに深く 「み山路は かつふる雪に うづもれて いかでか駒の あとをたづねむ」2013.02.21 ☆452 かぞえれば 高きみねの かぎりなく かぞえれば 登るみねの かぎりなく 「をしなべて 山のしらゆき つもれども しるきは越の たかねなりけり」2015.02.02 ☆453 葉つもり 雪つもり 草もえて 霜はしり 風はしり 花もえて 「外山には 柴のした葉も ちりはてて をちのたかねに 雪ふりにけり」2015.02.02 ☆454 水とおる木々の 雪をさえとかし 徒生きる日々の 業をさえとかし 「雪ふれば 谷のかけはし うづもれて こずゑぞ冬の 山路なりける」2015.02.02 ☆455 さわさわと ふれる雪も 縹渺と野に まよふ雪も 「雪つもる 峰にふぶきや わたるらん 越のみそらに まよふしら雲」2018.12.11 ☆456 ひと波の揺れに きえる思ひは ひと音の言葉に くじく思ひは 「波かけば みぎはの雪も きえなまし 心ありても こほる池かな」2018.12.11 ☆457 あたたかく雪の ふりつもり かきねなく雪の ふりつもり 「山ざとの かきねは雪に うづもれて 野辺とひとつに なりにけるかな」2018.12.11 ☆458 ここでよいかと ふみまよう先で またもここかと ふみとまる先で 「あともたえ しほりも雪に うづもれて かへる山路に まどひぬるかな」2018.12.11 ☆459 帰れぬみちを 進みぬくのか 帰れるうちに 後にするのか 「越ゑかねて いまぞ越路を かへる山 ゆきふるときの 名にこそありけれ」2019.01.18 ☆460 波のしぶきの 白にそめたか 島のいぶきの 色にそめたか 「波間より 見えしけしきぞ かはりぬる 雪ふりにけり 松が浦島」2019.01.18 ☆461 ぱららとまいた をのえのしろは ふんぬにまけぬ をのえのしろは 「ふぶきする 長等の山を 見わたせば をのえをこゆる 志賀の浦波」2019.01.18 ☆462 うもれるほどの 雪にとざされ ひとりなるべく 雪にまぎれて 「ふる雪に のきばの竹も うづもれて 友こそなけれ 冬の山里」2019.01.18 ☆463 きみにわかるよに あとをのこすよ みればわかるよに こえをのこすよ 「駒のあとは かつふる雪に うづもれて をくるる人や みちまどふらん」20230128 ☆464 しらずにすごした あしもとのゆきの きかずにすごした あふれでるこえの 「くれ竹の 折れふすをとの なかりせば 夜ぶかき雪を いかでしらまし」20230128 ☆465 ゆきのなかにも みちがあるなら いまはみえない みちがあるなら 「真柴刈る 小野のほそみち あとたえて ふかくも雪の なりにける哉」20230128 ☆466 ゆきもはじめは はなとなるなら きみはいつでも はなとなるから 「雪ふれば 木々のこずえに さきそむる 枝よりほかの 花もちりけり」20230128 ☆467 こころひらいて ひとりとなりて こころしずかに ひとりとなりて 「ふるままに あとたえぬれば 鈴鹿山 雪こそ関の とざしなりけれ」20230223 ☆468 ちいさきかおりを ひとりさがして ちいさきひかりを ひとりさがして 「山ざとの かきねの梅は さきにけり かばかりこそは 春もにほはめ」20230223 ☆469 ときはいつでも つぶのつながり ときをおうほど つぶははじけて 「かきくらし こしぢも見えず ふる雪に いかでか年の かへりゆくらむ」20230223 ☆470 いついつまでも つづけばいいと くちはてるまで つづけばいいと 「さりともと なげきなげきて すぐしつる 年もこよひに 暮れはてにけり」20230223 ☆471 ひとよでかわる ぼくのこころは もうわからない ぼくのこころは 「あはれにも 暮れゆく年の 日数哉 かへらむ事は 夜のまと思ふに」20230310 ☆472 だれのとこにも やってくるのは ぼくのとこにも やってくるのさ 「かずならぬ 身にはつもらぬ 年ならば けふのくれをも なげかざらまし」20230310 ☆473 おもえばかえる むかしではなく おもえばかなう ねがいではなく 「をしめども はかなく暮れて ゆく年の しのぶ昔に かへらましかば」20230310 ☆474 もはやみとせも すごしてきたの ひととせまえに ゆめはさめたの 「ひととせは はかなきゆめの 心ちして 暮れぬるけふぞ をどろかれける」20230310 ☆475 ひとつところを はなれてみれば ひとつせつなに こらしてみれば 「みやこにて をくりむかふと いそぎしを 知らでや年の けふはくれなむ」20230325 ☆476 おいつおわれつ とまればさめる まいつまわれつ ことばわくまで 「むかし見し 心ばかりを しるべにて 思ひぞをくる 生の松原」2012.01.24 ☆477 また君にあえるから まだ私がいとおしい もし声がきけるなら もう少しながらえて 「わかれより まさりてをしき 命かな 君にふたたび 逢はむと思へば」2012.01.27 ☆478 「鳴きよはる まがきの虫も とめがたき 秋の別れや かなしかるらん」 ☆479 どこにこの小さき身おくとも いまあるここがわたしの宇宙 たとえこの生とおく別つとも まだ終わりなきかに見えても 「帰りこむ ほども定めぬ 別れ路は みやこの手振り 思ひ出でにせよ」2012.01.31 ☆480 ふたたび逢うなんて おもえるだけで幸い おいても思うなんて ふしねがうより幸い 「行く末を 待つべき身こそ をいにけれ 別れは道の とをきのみかは」2012.02.03 ☆481 わすれないのが さいわいなのか わすれてくのが さいわいなのか 「忘るなよ 帰る山路に 跡たえて 日数は雪の 降りつもるとも」2020.07.30 ☆482 いつ会えるなんて きかずにいれば また会えるなんて いわずにおけば 「帰りこむ ほどをばいつと いひをかじ 定めなき身は 人だのめなり」2020.07.30 ☆483 またねとわらって 手をふるけれど また明日とそっと 手をおくけれど 「頼むれど 心変りて 帰りこば これぞやがての 別れなるべき」2020.07.30 ☆484 とおいとおい さきのことだと ゆめにもみえぬ さきのことだと 「限りあらむ 道こそあらめ この世にて 別るべしとは 思はざりしを」2020.07.30 ☆485 いつもなら 秋の旅ゆく ころなのに 君をみおくる ころなのに 「行く君を とどめまほしく 思ふかな 我も恋ひしき 宮こなれども」2020.08.29 ☆486 きみもぼくも ここにきて 幾月ひにちも ここにきて 「年へたる 人の心を 思ひやれ 君だに恋ふる 花のみやこを」2020.08.29 ☆487 ひとりあゆんだ 誰ゆかぬみちを まだすすみゆく 誰ゆかぬみちを 「もろともに 行く人もなき 別れ路に 涙ばかりぞ とまらざりける」2020.08.29 ☆488 わすれることと おもうこととの わすれるときの いろがましても 「ながらへて あるべき身とし 思はねば 忘るなとだに えこそ契らね」2020.09.14 ☆489 ぼくのおもいを わかってるなら きみのおもいを わかってるから 「あはれとし 思はむ人は 別れじを 心は身より ほかのものかは」2020.09.14 ☆490 はなれていても 会えていたから あわずにいても 永らえてたから 「別れても おなじみやこに ありしかば いとこのたびの 心地やはせし」2020.09.14 ☆491 われよりさきに このみちをゆき われよりさきに このみちを終え 「忍べども この別れ路を 思ふには からくれなゐの 涙こそふれ」2020.09.26 ☆492 こころはともに あるといえども なみだはともに あるといえども 「心をも 君をもやどに とどめをきて 涙とともに 出づる旅かな」2020.09.26 ☆493 くるとしんじた あきはきたりぬ まだみえぬまま あきはきたりぬ 「待てといひて 頼めし秋も すぎぬれば かへる山路の 名ぞかひもなき」2020.09.26 ☆494 ぼくがなみまに こぎゆくとても きみがかなでる おとをたよりに 「おしへをく 形見をふかく しのばなむ 身は青海の 波にながれぬ」2020.09.26 ☆495 もはやけしきは もとにはあらず ときはときわに うしなわれてて 「あらずのみ なりゆく旅の 別路に 手馴れし琴の 音こそかはらね」2020.11.02 ☆496 どこでみてても かわらぬのか月 どこにいてても とりもどせぬ月 「忘るなよ 姨捨山の 月見ても みやこをいづる 有明の空」2020.11.03 ☆497 とおくても いつも そばにおもうひとと ちかくても もはや あうことなきひとと 「別れても 心へだつな 旅衣 いくゑかさなる 山路なれども」2020.11.03 ☆498 月みる夜は はや明けて 旅への夢は とくあけて 「有明の 月も清水に やどりけり こよひは越えじ 逢坂の関」2020.12.12 ☆499 みえない関に 月はまばらに こせない関に 月はこぼれて 「播磨路や 須磨の関屋の 板びさし 月もれとてや まばらなるらむ」2020.12.12 ☆500 右腕に 波音聴きつ 額上は 月を受けて 恋知らぬと 約した人も 今は仮寝の 夢を結ぶか 「あたら夜を 伊勢の浜荻 折りしきて 妹恋しらに 見つる月かな」2011.06.22 |